関連銘柄解説
4月に始まった中国のレアアース(希土類)輸出規制の影響が自動車生産に波及した。レアアースは自動車のモーター向け磁石などに使われている重用資源である。
①信越化学工業(4063)
特開2023-010291(有効)
電気自動車やハードディスクなどに使われる希土類磁石のリサイクル効率を高める新技術を特許出願した。従来、磁石表面のニッケルめっきが再利用を阻んでいたが、同社は磁気性能を損なわずにめっきを除去できる処理液を開発。歩留まり向上と資源循環を両立する、実用性の高い技術として注目される。
特開2022-073669 (有効)
開発した新たなリサイクル技術は、電気自動車や省エネ家電の心臓部である希土類磁石の中でも、とりわけ高価で入手難の「重希土類元素」を、製品に近い形で再資源化できる。素材コストと環境負荷を同時に下げる本技術は、脱炭素・資源循環が求められる時代において、先進素材産業のサステナブルな成長を後押しする可能性がある。
②大同特殊鋼 (5471)
特開2024-078303(有効)
電気自動車(EV)などに搭載される高性能モーター用の永久磁石において、「高い保磁力」と「角型比の低下を抑制する」両立技術を開発した。限られた希少資源の有効活用と高性能モーターの安定供給を両立できるこの製造方法は、次世代車や産業機器のキーパーツとして注目される。
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リード(要約):大同特殊鋼は、電気自動車(EV)などに搭載される高性能モーター用の永久磁石において、「高い保磁力」と「角型比の低下を抑制する」両立技術を開発し...
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